改善力を身に付けるための発想法とは?
こんにちは、技術士(経営工学)のカスヤです。
工場の生産性向上指導を通して、
強く感じることは、
工場改善を推進する
強いリーダーが不足している
ということです。
そこで、
改善力を身に付けるために
知ってほしい発想法を解説します。
本日から数回にわたり、
自ら改善リーダーになるために、
どのような考え方、
発想を持てばよいかを
徹底解説していきます。
一見、
常識と反する内容と
思えるかもしれません。
しかし、
一旦素直に受け入れて
実施して頂ければ、
必ず成果が出ます。
それでは、いってみましょう。
改善力を身に付けるため発想法【働きと動きの違いを知れ】
ものづくりで、
お金を生む(付加価値を生む)仕事
を行っているときは、
「働き」をしているという。
例えば、
作業者が塗装しているとき、
プレス機がプレスをしているとき、
正に「働き」をしています。
一方、
作業者がものを探し周っているときは
「動き」をしていて、
お金(付加価値)を生んでいません。
工場を回っているとき、
管理者や改善リーダーは「働き」と
「動き」の違いを知り、
「動き」を「働き」に変える改善をする
発想が必要です。
ここまでは、
あなたも簡単に理解できると思います。
しかし、
管理者が働きか動きかを理解しにくいのは
「段取作業」です。
そして、
段取作業は次の作業をする
準備作業だから、
お金を生む「働き」と理解している
管理者が多いのには驚きです。
もちろん、
段取作業はお金を1円も
生んでいないので「動き」です。
トヨタ生産方式では、
「改善は段取時間の短縮に始まり、
段取時間の短縮に終わる」
と言って、
段取時間はお金を生まないので
半分以下、更には10分以下になるよう
短縮改善をしなければならないんです。
改善力を身に付けるため発想法【お金を生む仕事は20%と知れ】
あなたの工場の作業者は
一生懸命仕事をしていますか?
もちろんYesですよね。
しかし、
実際にお金を生む仕事は
20%しかやっていません。
よく見て下さい、
手待ち、不良品、段取時間、
機械故障、ものを探している時間、
ものを取りに行っている時間、
運搬、図面確認…等、
挙げればキリがありません。
これらは全てお金を生みません。
これをムダと言います。
残念ながら、皆、
ムダな作業を一生懸命しているのです。
これは管理者であるあなたの責任です。
お金を生む作業は、全作業から
これらのお金を生まない作業(ムダ)
を引いた残りです。
そして、
このお金を生んでいる作業にも
ムダが潜んでいるのです。
例えば、
塗装作業を1個5分でできるのに、
7分でやれば、この2分は、
付加価値作業中のムダになります。
このように考えていくと、
結局お金を生む仕事は
20%以下になってしまうのです。
もったいないと思いませんか?
改善リーダーは、
この事実を直視して
自らやるべきことを
明確にする必要があります。
そして、
改善リーダーに
絶対に知っておいてほしいことは、
ムダは、
付加価値を生まない
領域だけでなく、
付加価値を生む仕事の中にも
ムダがあるということです。
結局、
パレートの法則(80:20)になります。
売上の80%は
20%の製品(商品)からなる。
納税額の80%は
20%の納税者が負担している。
等は聞いたことがあるでしょう。
売上の80%は
20%の社員が稼ぎ出している。
これもポイントですね。
旧ブログはこちらからどうぞ。
http://pe-michanpapa.hatenablog.com/
コメント