とにかく作れ、効率アップだ!は間違っている
こんにちは、技術士(経営工学)のカスヤです。
それでは、利益を減らしている典型的なパターン1つ目を解説します。
まずは、あなたに1つ質問です。
次の中で、『利益を生み出す視点』から正しい考え方はどれでしょうか。
①「まとめてつくると、1個当たりの原価が下がって儲かるから、一気に作ろう」
②「高い機械だから、遊ばせているのはもったいない、稼働させよう」
③「材料はある、人もいる、でも機械は空いている、だったらもう少し作っておこう」
これは、3つとも全て間違っています。更に言えば、非常に危険な考え方です。
売れないものを作る。これはもう重大な罪ですね。
ものの作り方の発想を変えよ
でも、①~③のように考えている管理者は意外に多いです。
機械を止めることを罪悪と考えているんです。
だから、作業者は機械を止めると叱られるので、今、必要としない、
いずれ顧客が買ってくれるであろう製品をつくってしまうのです。
機械を止めることを罪悪と考えている管理者がいるんですよね。
材料費を使い、労務費を使い、工場のスペースを使い、売れない不良在庫を生産する。
これがどれほど経営に悪影響を及ぼすかは、経営者であれば容易に理解できることです。
しかし、現場の作業者は、不良在庫を増やしてしまうことを、
「効率が良くなり利益がでる」と考えています。
これはとんでもない話であり、利益に対する錯覚なのです。
今は、作れば売れる時代ではありません。ものが溢れている現代において、
「作ったものを売る」のではなく、「売れるものを作る」が基本になります。
以下は、ゴールドラット博士の「ザ・ゴール」からの引用です。
“仕掛品の山を目の前にして、何もやることがなければもっと資材を投入させるという管理者に対し、
「お金を儲けたくないのか!?」「人を働かせることと、利益を上げることは別だ!」
「皆を100%いつも働かせないといけない、という考え方が間違っている!」”
あなたの工場はどうでしょうか。
工場に行って、仕掛品1つ1つに問いかけて下さい。
「仕掛くん、あなたはいつ出荷されるの?」
返事がない仕掛品が多いのではないでしょうか。
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